2021/01/14 16:56

よくある、「都道府県別 消費量ランキング」ってありますよね。

実は島根県民は蒲鉾が大好きで、ランキングでは平成29年第2位、平成30年は第3位と常に上位に入っています。

島根県はそんな練り物好きな県民性に加えて、チョット変わった練り物文化が残っています。それは東西に長い土地柄で、それぞれの地域で水揚げされた豊富な魚介類を活かすために作られた練り物が異なることです。

上野屋蒲鉾店があります島根県大田市は県の中央に位置していますが、ここから広島県との県境の地方では、「蒲鉾と言えば“スト蒲(かま)”と言われ、親しまれています。

場所が変わって出雲大社で有名な、県東部にあたる出雲や松江では、「練り物は“飛魚野焼き”が一番!」と言われますね。

さらに、今度は西に移り「のどぐろ」など新鮮な魚介類が水揚げされる浜田市などの地域では、「酒の肴は浜田の“赤天”!」と、これまた違った練り物の名前が挙がります。

島根県は一つの県の中に、「蒸し」のストかま、「焼き」の飛魚野焼き、「揚げ」の赤天と、原料となる魚が異なり、加熱方法も見た目も全く違う蒲鉾を親しむ食文化が残されている、蒲鉾大好きなところです。