２０１９年３月より上野屋蒲鉾店では、新しい分野　鯛せんべい（菓子）を新商品として発売しましたが、始まりはこんなエピソードからでした。

今から約１０年前、「蒲鉾屋さんらしい、夏場に常温で持ち運べる商品を作れないか？」常連のお客様から言われたこの一言から新商品作りが始まりました。

「一昔前までは夏場でも贈答品として蒲鉾を持って歩いていたけれど、食品の安全・安心が叫ばれるなか、暑い時期には蒲鉾を選びにくい時代になった。」

そのお客様が続けて話される姿を思い出しながら試行錯誤を繰り返して出来上がったのが、「かまぼこ屋さんの鯛せんべい」です。

蒲鉾にも入れている地元和江漁港で水揚げされたレンコ鯛の薫り高い風味を活かすために、化学調味料や香料などは入れずに無添加にこだわりました。そして、出来上がったせんべいを食べたお客様からは、「上野屋らしい、良いせんべいができたね。鯛の良い香りがするよ。」と、嬉しい声をかけて頂きました。

今後は、島根県らしい付加価値のある食材を混合したラインナップを増やして、「かまべいシリーズ」を展開することで、新しい石見の特産品として育てていこうと思います。